3階のライブラリーは、予約なしで利用可能。まず目に飛び込んでくるのは、2008年に出版されたヴィヴィアン・ウエストウッドの大型本。ヴィヴィアンのドレスをまとった著者モデルや友人などを写したポートレート集です。
世界最大のポラロイドカメラで撮影された写真そのままの大きさで書籍に仕上げたため、縦90cm、横64cmで、重さは25kg。もはや本のサイズではありませんね。
世界限定900冊で、小さいながらも直筆のサイン入り。シリアルナンバーは26とかなり早めです。約30万円はビビリそうな価格ですが、とりあえず行っとけ!みたいな勢いでおさえたのかもしれません。
ファッション雑誌のコーナーは、新刊だけで約250種もあります。資料室にある休刊したものも含めると1,000種ほどにもなるのだとか。海外・国内半々くらいの割合で、これらを閲覧に訪れるだけでもかなり価値があります。
同じ『ELLE』でも海外・国内の両方が揃っているので、比較すると流行の違いなどがよく分かります。
国内外のファッション関連の蔵書は約40,000冊。書籍は海外から取り寄せることが多いですが、言葉が分からなくても写真を見れば分かるものが揃っています。
特筆すべきはその分類方法。靴・皮革コーナーという分類がなされているのに驚きました。日本の図書館だとファッションの1つとしてひとまとめにされがちですが、海外ではこのような専門書が多く、個別で分類されるそうです。
学校の施設でもない限り、ここまでファッション関連の書物を所蔵しているライブラリーはめずらしく、東京の大学教授が泊まり込みで調べ物に来るのだとか。東京に勝るファッション関連のライブラリーが神戸にあるなんて、ちょっと誇らしい気分です。
こちらの『VISIONAIRE(ヴィジョネア)』は、ファッションとアートをテーマに毎号異なる形態で出版される、ニューヨーク発のメディアです。コレクターズ・マガジンとしても知られ、バックナンバーは高値で売買されています。
かなりレアなので、ファッショニスタは必見かと。ただ、立体物なので展示が難しく、実物は書庫に保管されています。閲覧したい場合は身分証明書の提示が必要です。
室内はゆったりとしたスペースで、椅子の座り心地もGOOD。ついつい長居してしまいそうです。
視聴覚ブースでは、パリ・ミラノ・ロンドン・東京のファッションショーが収められたDVDのほか、2000年以降のアカデミー賞(米国・英国)衣装デザイン賞受賞作や、ノミネート作品なども視聴できます。
こちらのブースは人気で、週末は満席になることも。確かに、ファッションに興味がある人でなくても楽しい勉強タイムが過ごせそう。
DVDや映画、『VISIONAIRE(ヴィジョネア)』などの閲覧はこちらの受付で申し込みます。オルビスホールやギャラリーの利用申し込みもこちらでどうぞ。
神戸ジャーナル 編集部
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