国の登録有形文化財「兵庫県公館」が工事で入れなくなってる。何のため?

歴史的な建築物で、市民の憩いの場などにもなっている「兵庫県公館」が、改修工事中です。何のため?いつまで?など確認してみました。


神戸市中央区下山手通4-4-1

「兵庫県公館」があるのは生田新道沿いで、「兵庫県庁」の南東あたり。西を向くと「県庁1号館」が見えて、このまま進むと「兵庫県警」がある方向です。

すぐ横に地下鉄 県庁前駅の入口があり、向かいにはレンガ色の「神戸栄光教会」。南へ行くと「JR元町駅」、まっすぐ行くと「ドン・キホーテ」や「東急ハンズ」などがある方向。


画像:文化庁HPより

「兵庫県公館」は、4代目の兵庫県本庁舎として1902年(明治35年)に建設され、当時フランス・ルネサンス様式の建造物としては、規模・優雅さ、ともに日本一の名声を博したという建物です。

第2次世界大戦で外壁だけを残して焼失したものの戦後修復、1983年には大改造工事を実施し、2003年に国の登録有形文化財に登録されてます。


画像:兵庫県HPより

皇室が利用する「貴賓室」や「会議室」などがあり「迎賓館」としての利用と、「県政資料館」としても利用されてきました。

震災30年で天皇皇后両陛下が来られた時も、「公館」で被災者団体と懇談されたりしてます。


資料画像

東側の庭は、市民に開放され、絵を描いたり散歩したり、雰囲気のある公館を見ながら過ごせる場所になっていました。

改修工事のため、2025年1月から館内も館外も利用ができない状態となり、庭も工事用のスペースとして鉄板が敷かれたりしています。

この改修工事は、何のためなのか。

県庁舎の建て替え計画の中では、公館を「レストラン・カンファレンス・結婚式等に活用」する案があったので、その工事なのかもと思って聞いてみました。

担当課によると、工事は、県庁舎建て替えの間に「庁舎を一時移転する」ための工事で、オフィス利用しやすくするためのものなのだそう。

レストラン利用などの計画は進めてはいるが、具体的になるのは「もう少し先」なんだそう。新庁舎の完成は、2030年代とされているので、今まで以上に市民に開かれた場所になるのはまだまだ先のこととなりそうです。

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ひとまず今回の工事は「2025年12月」までを目標に終わらせる予定で、工事後は再びお庭の開放などが行われるそうです。

◆関連リンク
兵庫県 – 公式サイト
文化遺産オンライン – 公式サイト

 

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カオル

とりあえず「食パン」を買う人です。

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3 件のコメントコメントを残す
  • 匿名さん

    県庁舎の建て替えなんて本当に必要なのでしょうかね?
    歴史的建造物を仮庁舎として利用するために改装することにも疑問を感じます。

    2025年3月23日8:43 AM 返信する
  • なおちゃん

    もうすぐ桜が咲きます
    南玄関の工事は もう少しあとに
    お願いしたいですね

    2025年3月19日1:57 PM 返信する
  • 匿名さん

    ここの桜はとても立派で、近くに住んでる人たちがよく入学入園の前撮り写真(最近、その時期に桜が散り始めることが多く、ランドセルや制服姿と桜を一緒に撮る)に訪れてます。
    建物も立派なので、『ええとこの子』風の写真が撮れるので、人気のスポットのようですよ。
    閉鎖している今年は難しそうですね。ここの桜が見られないのは残念です。

    2025年3月19日12:10 PM 返信する