夏のスイーツといえば『かき氷』は外せない!甘くて冷たい氷を食べると、夏の暑さをひととき忘れられますよね。
ということで今回は、神戸・新長田の下町情緒あふれる商店街をお散歩しつつ、地元民にも若者にも愛されるふわふわが特徴の「かき氷」をいただきます。一緒にJR新長田駅周辺を巡っていくのは、読者リポーター・エレナさんです!
ちなみに、『かき氷』の歴史は古く、平安時代に書かれた「枕草子」には、貴族が「氷に樹液をかけたものを口にしていた」という記述があるそうで、保存技術がなかった時代の夏の氷は、特権階級だけの「特別なもの」だったみたいですよ。
人気のかき氷屋さんへ
JRから南へ10分ほど歩くと、地下鉄 駒ヶ林駅前に到着。上には、六間道(ろっけんみち)商店街の、レインボーのレトロなアーチが見えてきます。お目当てのかき氷屋さんは、商店街を入ってすぐのところ。
こちらが 1年中かき氷が食べれるかき氷専門店、六花(りっか)です。休日は行列ができることもある人気ぶりなんだそう。
どこか懐かしさを感じる外観のお店は、昭和30年代に建てられた店舗を改装したという、ノスタルジックな雰囲気が出ています。今日はその雰囲気も楽しもうと、商店街に面したテラス席でいただくことにします。
六花の『かき氷』は、繊細な温度管理によって作られた氷から削られ、食感がふわふわなのが特徴です。ちなみに六花とは「雪」のことで、雪の結晶の多くが六角形であることから言われる別名なんですって。
この日のメニューは、23種類のラインナップで、どれにしようか迷うほど。素材を生かして作られたシロップは、時期によって変わるそうで、今が旬の「すいか・もも・すもも・ブルーベリー」などの果物が目を引きます。
公式インスタ・Xでもメニュー案内があるので、最新情報はそちらをチェックしてみてくださいね。
注文して待つこと約30分、「アメリカンチェリー ピスタチオ/並(1,300円)」が到着! トロッとしてつややかなピューレ状のシロップと、その濃い赤色に食欲がそそられます。※シロップが売り切れ次第終了
アメリカンチェリーの素材が生かされ、こっくりとして美味しい!
内側にたっぷりピスタチオソースが入っているので、それぞれのシロップ部分をそのまま食べたり、混ぜ合わせたりと、食べ方も楽しめます。
口当たりがふわふわで、するすると喉を通っていく氷に、何とも言えない幸せ気分に。暑い日に外で食べる『かき氷』は、美味しさがひとしおです!
もう1つ注文したのは、「濃厚ショコラ/ミニサイズ(700円)」で、中央区花隈にある「JHOICE(ジョイス)」のチョコソースが使用されているとのこと。別添えの「ラズベリー・シロップ」をかけて、2度美味しさを楽しめます。
「氷とチョコって、味が薄まらないのかな?」と想像したのですが、心配ご無用、その名のとおり濃厚です。ほろ苦さもあるリッチ感のある味わいで、ラズベリーソースの酸味とも相性がピッタリで美味しい!
店内はこんな感じで、カウンター席のみの、こぢんまりとしたお店です。
提供は、店主が1つずつ丁寧に作っているので、のんびりと待ち時間をとれる日に訪れてみてくださいね。
下町情緒あふれる商店街をお散歩
お店を出て、下町情緒たっぷりの六間道商店街を歩いてみることに。天井にはアーケードがあり、雨の日もゆっくりと散策ができそうです。
商店街は、道幅が6間(約10.8m)あることからその名が付いたと言われていて、昭和時代にかけて賑わっていたんだとか。
今では、「三国志」「鉄人28号」が代表作の漫画家・横山光輝氏ゆかりの地であることから、三国志の町として、ファンの聖地巡礼や、海外からの観光客が訪れる商店街となっています。
写真の「魏武帝廟(ぎぶていびょう)」は、2008年の北京オリンピック開催を記念し、ハーバーランドに展示されていたものを、譲り受けたんだそう。4頭立ての戦車に乗る、軍人・曹操(そうそう)のオブジェは迫力があります。
このエリアは、新長田合同庁舎が近くにあるからか飲食店が充実しているそうで、六間道商店街すぐ北隣にある地域密着の施設、アスタくにづか5番館に立ち寄ってみます。
さっそく、洋食屋さんポンシェルを発見!ランチメニューをチェックすると、13時までの「日替わりランチ(900円)」や、毎月29日開催の「肉の日・ステーキ祭」なんかがお得みたい。※29日のランチタイムは「ステーキセット」のみの提供
こちらの地下1階と、地下鉄 駒ヶ林駅とは直結しているので、歩くのがしんどくなったら電車も利用できて便利ですね。
次回のランチ候補が見つかり、ウキウキしながら地上へと戻ってお散歩を続けます。
南北に伸びている商店街にもアーケードがあり、JR方面へと新長田1番街商店街を進んで行くことに。
粉もんなどの飲食店が並ぶ中、ガシャポン(カプセルトイ)やUFOキャッチャーが楽しそうなお店を発見!ついつい立ち寄りたくなって、好きなキャラクターがいないか探してみます。
店先で「シュワッチ」しているウルトラマンは、1972(昭和47)年ごろのもので、今も現役で動いているんですって。乗れるのは、小学校3年生ぐらいまでのお子さんが対象。1回30円という価格もなんだか昭和な雰囲気を感じますね。
「鉄人28号」に会いにいく
商店街を抜けると、若松公園に到着。これぞ「新長田に来た!」と感じられる、地域の顔としてすっかりお馴染みの、鉄人28号に会いにいきます。
鉄人は、「三国志」と同じく横山光輝氏作「鉄人28号」に登場するキャラクターが再現されたもので、直立時の設定が18mにも及ぶ、巨大モニュメントです。
もちろん、同じポーズで記念撮影をパシャリ!
実は、右手を突き上げた「ファイト一発ポーズ」は原作になく、新長田のオリジナルデザインなんですって。実際やってみると、元気が出るポーズですよね。
モニュメントの周囲は「鉄人広場」として整備されていて、季節によって「神戸まつり長田」や「水かけ祭り」などが開催され、イベント時は大変賑わっているみたいです。
公園の木陰は比較的涼しく、暑い中でも散歩に来ている人の姿がちらほらと。
公園のすぐ横にある、東急プラザ新長田は、最近リニューアルされたばかり。「無印良品」や「ダイソー」が新たにオープンし、駅近なので便利に感じる人が多いんじゃないでしょうか。
クールダウンがてら、どんな感じかウィンドーショッピングしてから帰ることにします。
今日は、専門店ならではの『かき氷』を堪能し、商店街や公園をのんびりとお散歩しました。「鉄人」は何度見てもインパクトがあり、パワーをもらえます。
商店街には他にも「鉄人」や「三国志」を紹介する展示施設や、作中に登場する武将の石像などがあちこちに設置されているそうです。石像を巡ったり、飲食店で美味しそうなものを探したりと、下町散策をしてみてはいかがでしょうか。
【撮影協力】エレナ/Instagram(@erenanaho)
神戸が大好きな台湾人です!日本で暮らすために仕事を辞めて、神戸に移住しました。趣味はカフェ巡り、ヨガ、コアラがいる動物園に行くこと。 いつか海の見える街に住みたいー!
おもしろい記事でした!