『元町高架通商店街』は、JR元町駅~JR神戸駅まで「約1km」続くながーい高架下の商店街です。
耐震工事のため2018年ごろから再整備が進められており、昔ながらの雰囲気がどうなっていくのか注目の的となっています。
今回は、先行オープンしている3・7番街を含むモトコーの「全区間」を歩いてみました。
「結局どうなってんの?」と気になっている人は必見ですよ。
Index
・元町高架1(元町駅 西口 → 100mぐらい)
・元町高架2(→ 花隈公園)
・元高3番街/モトコー3区(→ 花隈駅 東口)
・MOTOKO 花隈南商店街4(→ 花隈駅西口)
・モトコーファイブ5(→ 西元町駅 東口)
・モトコータウン6 あじさいの街(→ 宇治川商店街)
・モトコー7区(→ JR神戸駅)
元町高架1
まずはJR元町駅の西口からすぐ、「モトコー1番街」からスタート!
看板には、「MOTOKOH TOWN 元町高架1」とあります。
モトコーの看板は1~7番街まですべて、なぜか書かれているフレーズが異なっているんです。
ちなみに「モトコータウン」というワードが次に出てくるのは6番街。
入り口のところには、老舗中華料理店「淡水軒」がありました。
お店のラインナップはこんな感じ。
この中でもすでに移転・閉店してしまっているお店もありますが、モトコーの中での店舗数は多い方です。
入ってすぐの眺めです。営業しているお店は色々あるものの、やはりシャッターが目立ちますね。
この先はアパレル系のお店やレコードショップなどが続きます。
元町高架2
100mほど歩くと、モトコー2番街がはじまります。看板に書かれているのは「元町高架2」。
お店のラインナップはこちら。かなり空室が多くなっています。
マップの右上「レンセイ製菓」はすでに閉店、「KAJUの木」は7番街に移転済みです。
なんだかカラフルなシャッターが並びます。
「店舗は閉店してインターネット販売のみ」や「まったく別の店舗へ移転」など、多くのお店が張り紙を掲示していました。
なぜか2番街だけ、天井の真ん中に青空が。
虹色背景に「MOTOKO2」という文字がポップに書かれています。
楽器・レコードなどの「ダイナマイト」と時計修理「センコー堂」があるあたりです。
シャッター街が続いていたので、営業しているお店があるとちょっと安心感があります。
2番街が終わる直前に、「アート街道 新開地⇔モトコー編」という看板を発見。
2012年ごろに実施されていたアートイベントの名残のようです。
このあたりから新開地までは2kmほどはあり、それだけの距離がずーっと1本道で続いているのは神戸の地形ならではですね。
元高3番街/モトコー3区
2番街を抜けると、突然モトコーが行き止まり。再整備の工事のため、通路が閉鎖されていました。
ただ現在も中で営業中のお店があり、そこへのアクセスは山側の通りが「う回路」として指示されています。
今はこんな感じ。赤丸のところが、2番街からきて行き止まりにあたった、現在地です。
マップの右側の通路が「山側のう回路」とされていますが、左側、海側を通っても中に入れるようになっています。
マップ上部の青丸、一番大きな「工事中」のところは、現在新しい「3区」としてすでに営業中。
昔からのロゴはこんな感じ。「元高」というあまり見ない表記が使われていますね。
「う回路」から工事エリアの中に入ると、古着屋さんと印刷会社が営業中でした。
工事エリアを抜けると、新しくなった「モトコー3区」が見えてきます。
ベンチなどが設置された広場のようになっているため、高架下を簡単に通り抜けられますね。
新しくなったエリアはこんな感じ。さっきまでと同じ商店街とは思えないほど、雰囲気がガラリと変わりました。
「モトコー3区」をより詳しく知れる記事も要チェック。
MOTOKO 花隈南商店街4
新しい「3区」を抜けると、昔ながらの商店街に戻ります。
ここで「モトコー」ではなく、表記が「花隈南商店街」に。この通りを右に曲がると「花隈公園」のあたりです。
コンバースで有名な「柿本商店」は、元町商店街に移転しています。
こちらも、すでに閉店・移転しているお店がちらほら。
ほかのエリアと比べると、わりと飲食店が多いのも特徴的かもしれません。
それでもやっぱり、ほとんどがシャッターを下ろしています。
ただこのあたりは高架下の内側ではなく、山側に出入口を構えているお店も多いです。
キーボードやワープロ(!)が積み上げられて、謎のオブジェのようになっているところを発見。
こんな雑多な雰囲気も、モトコーの魅力のひとつなのかもしれません。
モトコーファイブ5
花隈駅の西口を通り過ぎたあたりから5番街がはじまります。
表記はシンプルに「モトコーファイブ」。
5番街に入ると、なぜか突然真っ暗に。高架と建物の隙間から入ってくる光しかありません。
撮影時に営業しているのが確認できたのは1店舗のみ。かつてのお店のラインナップ、と言ってしまった方がいいのかもしれません。
唯一営業しているカフェ「The Wild Card」が5番街の端にあるので、通り全体の照明は消されているんでしょうか。
雨の日など、通り道として利用するときにはちょっとびっくりしちゃうかもしれません。
モトコータウン6 あじさいの街
続いては6番街。表記は「モトコータウン6」とシンプルながら、その下に「あじさいの街」と書かれています。
あじさいは神戸市の「市民の花」に制定されているので、その関係かと思われますが、なぜここだけに書かれているのか…
10月上旬の時点では通行可能でしたが、現在は6番街の最初から最後まで閉鎖されてしまっています。
まだマップが掲載されていました。
2020年に閉店した老舗喫茶店「喫茶ホワイト」は載っていないので、それ以降に作成されたものだと思われます。
いくつかのお店はつい最近まで頑張っていたんですね。
高架をはさんで山側と海側、それぞれが「う回路」とされていました。
今回は海側を通りましたが、間口の狭いシャッターがずらりと並んでいます。
モトコー7区
6番街を抜けると、「宇治川商店街」のすぐ海側のあたりに出ます。
横断歩道を渡ってすぐのところはまだ工事中ですが、その向こうには新しくなった「モトコー7区」が。
すでにオープンしている「7区」の入り口はこんな感じ。ロゴもすっかりオシャレになってますね。
ちなみに各店舗の上にある看板ですが、同じく先行オープンしている「3区」とは形が違うんです。
ぜひ、ちょっと戻って探してみてください。
現在は、ゴルフ練習場・古着屋さんなど4店舗が営業中です。
工事中のパーテーションがどうなるかはわかりませんが、以前のモトコーを思わせるような狭い通り抜け通路がありました。
モトコー7区を抜けると駐車場があり、JR神戸駅の方向に出ます。
ちなみに、7区の2階部分には「無料」で使える駐輪場があります。できたてピカピカですが、撮影時の利用は0台…
JR神戸駅ユーザーが利用するにはちょっと遠いんでしょうか?
完全屋内に停められるので、これから認知度があがれば利用者数も増えそうです。
今回は「モトコー」1番街~7番街の最新の様子を一挙にご紹介しました。
再整備が進むモトコー。
昔ながらの雑多な雰囲気がなくなっていくのは少し寂しい気もしますが、長く愛されるにはアップデートも必要なのかもしれません。
これからも神戸ジャーナルでは「モトコー」の最新情報を追いかけていくので、お見逃しなく。
モトコー6で、昔は50年代のヴィンテージ・ロレックスを6、7万円で売っていた店があった。今なら20数万円はする。リニューアルしたら賃料は高くなっているし、やっぱり20数万円の値で売るのだろうな、そういった意味で佳き時代は去って行くのである。
話は変わって、元町商店街が西に行くほど繁栄しなかったのは神戸駅と元町6丁目入り口まで500〜600メートル離れていたので、人の動線が途切れてしまった事にあるだろう。もし、HDC神戸ビルの所に三越があって其処の横から元町商店街が始まっていれば人流は全然違っていた筈。昔々、都市開発の初期段階で考慮していたら元町の繁栄は大きく変わっていただろう。