神戸の小学校で、ほとんどの人が使っている「神戸ノート」にパンダの「タンタン」が仲間入り。なぜこのタイミングで?など気になることを聞いてみました。
神戸市長田区浪松町3-2-21
「神戸ノート」は、長田区にある「関西ノート株式会社」が作っているB5サイズの小学生用のノートです。
絵や漢字だけのデザインもありますが、印象的なのは「神戸の風景」が印刷されているもの。教科などによって「海づり公園」や「メリケンパークの神戸海援隊像」など9つの写真が使われてます。
今回、タンタンが表紙を飾るのは、最近、算数の授業で使われることが多くなったという「方眼紙ノート」(180円)です。鮮やかな水色は、これまでにない感じ。裏表紙は、ライオンです。
タンタンといえば、つい先日、中国に帰ることが発表されたばかり、いなくなっちゃうけど、別れを惜しんでノートに?など気になったので、神戸ノートの広報さんに聞きました。
すると、帰ってきた答えは「きっかけは、自由帳でした」というもの。
どういうことかというと、この自由帳に使われている「白鳥」も王子動物園なんですが、すでにこの獣舎が展示変更でなくなっているので写真を変えられないか?という話が王子動物園側からあり、検討し始めました。
しかし、お客さんなどに話を聞くと、「この白鳥の図柄が気に入ってるから変えないでほしい」という声も多く、変更しないことに。
代わりに、新しく企画していた「方眼ノート」の表紙にどうですか?となったという流れ。この話が進んでいる頃には、タンタン帰国の話はまだ決まってなかったそうで、帰国することになったと知って驚いたそうです。
さらに、新型コロナの影響で4月予定だった販売も遅れて、別れを惜しで…みたいに見えるタイミングになったということでした。もちろん、帰国後もこのデザインのままです。
せっかくなので、神戸ノートについてもいろいろ聞きました。
関西ノート(株)は、明治の終り頃に「飯田商店」という文具の個人商店から始まり、大正15年に「関西ノート株式会社」として創業し、2020年で94年。
「神戸ノート」はというと、戦後の昭和27年(1952年)にスタートしたそう。
いま販売中の神戸ノートは、平成に入ってから写真が変わっていないそうですが、実はそれ以前に「変わった」ものがあるそう。
例えば、神戸の風景を映した算数のノート。以前は、ポートアイランドがない写真だったのが、更新されて今のデザインに。
逆に昭和40年代の写真が使われ続けているというのが、「百字練習帳」。他にも「れんらくちょう」など変わっていないものもあります。
今この景色を探すと、全然違ってたりするので探して見ると面白いと思います。
オリジナルの神戸ノートが作れることを知っているでしょうか?好きな写真や文字が入れられるというものです。
「小ロットからOK」となってまして、価格は、1000冊で150円~180円/冊くらいの値段設定になるそう。1000冊より少なくなると、1冊あたりが割高になっていくイメージです。値段に幅があるのは、何色使うか、中身をどんなノートにするかなどで変わるとのこと。
卒業記念や運動会の景品などとして使われることも多いそうで、神戸らしい記念ノートになりそうです。
通常の3分の1ほどの大きさ、B7サイズの神戸ノートというのがあります。メモ帳なので中身は全部白ですが、通常のものと同じ手法で作られてます。
特に販売先を限定してないけれど、「ナガサワ文具センター」でだけ取り扱われているそうです。
3冊セットで360円(税別)。お土産だけでなく、「神戸ノート好きな人」が集めたりも。
いろんな形で愛され続けている「神戸ノート」、久しぶりに手に取ってみたくなりました。
◆関連リンク
・関西ノート – 公式サイト
・神戸市立王子動物園 – 公式サイト
カオル
とりあえず「食パン」を買う人です。
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