「サターンの椅子」が話題の『山手八番館』は、彫刻と仏像も見ごたえアリ

密かに話題になっている?「サターンの椅子」

ヨーロッパ美術のギャラリーには、異人館のパワースポットとして話題の「サターンの椅子」もあります。

「サターン」と聞くと「悪魔」を想像するかもしれませんが、違います。ここメッチャ大事です。

こちらのサターンはローマ神話の豊穣神(ギリシア神話のクロノス)のことで、それにちなんで「願い事が実り叶う椅子」といわれ、座ってお願い事をすると叶うのだとか。

向かって左側が男性用で、右側が女性用だそうです。

座ってお願い事をする女性。次から次へと大勢の人が訪れ、座っては何か願い事をしていました。

『山手八番館』では、異人館オリジナルのサターンの椅子のキーホルダー(1,050円)が購入可能。ラッキーチャームとして評判だそうです。神戸土産にも良さそうですね。

さて、願い事をした後は2階に上がり、ガンダーラの仏像のギャラリーへ。

パキスタン北西部に位置するガンダーラは、2~3世紀ごろにギリシア文化とインド宗教が融合し、独特な仏教美術が栄えたそうです。

ゴダイゴの曲とともに『西遊記』が浮かんでくるのは昭和生まれの影響でしょうか。

端正な表情やひだのある衣などが特徴で、日本の仏像の原点になったとか。こうした石仏やレリーフ(浮き彫り細工)をこんなに近くで見ることは少ない気がします。

隣のタイの仏像の部屋へ行くと、14世紀・スコータイなどの黄金の仏陀座像、15世紀・チェンセンの仏頭などが置かれていました。異国感バリバリです。

一方、入口に置かれた2像に不思議な安心感を覚えます。建物のエントランスで見た天燈鬼像と龍燈鬼像につながりを感じます。

2階には、仏像の部屋のほかに、木彫りの彫刻の部屋もありました。明るい部屋に独特な彫像が並んでいてシュールな感じ。

こちらは2階の居間。これまで大きすぎるほどのインパクトを持った作品を見てきたので、いかにも異人館らしい洋風の部屋が逆にめずらしいように感じます。

実は『山手八番館』では、立体や平面における「かたちの美」をさまざまに展開しているのだとか。それを聞いて、いろんなことが腑に落ちた気がしました。

館内を全部見終わった後、居間の向かいにある展望室でひと休み。山の手の異人館らしく、窓から神戸港を眺めることができました。

オランダ坂や不動坂を上がってくるのはなかなか大変でしたが、館内展示もかなり個性豊かでビビッとくるものがたくさんあります。

単なる異人館見学以上のポテンシャルがありますし、パワースポットとしても人気ですので、友達や家族、カップルで訪ねればさらに盛り上がるのではないでしょうか。

スポット名山手八番館
ジャンル博物館
料金大人(中学生以上)550円/小人(小学生以下)100円/幼児無料
住所神戸市中央区北野町2-20-7
電話番号0120-888581(うろこグループビジターセンター)
営業時間9:3017:00(最終入館16:3010月~3月)
9:3018:00(最終入館17:304月~9月)
※最終入館は混雑状況によって早まることがあります。
※冬期・夏期の期間については 変わる場合もございます。詳しくは、『最新のお知らせ』をご覧いただくか、お問い合わせください。
定休日無休
リンク公式サイト
駐車場なし

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