神戸で最初に公開された『うろこの家』は、アートも眺望も楽しめる高台の館

西洋骨董品の数々に囲まれ、異人館の贅沢な暮らしを体感

スペック的には切妻造り・黒桟茅葺きの木造2階建てで、建物中央の展望塔がかなり特徴的。では、さっそく中に入ってみましょう。

館内へ一歩足を踏み入れた瞬間から、明治~大正時代のレトロ神戸にタイムスリップしたような感じ。古き良き時代の風情が漂っていました。

1階は食堂と居間を見学できるほか、応接室はショップになっていて、2階では書斎や寝室、客室、居間、サンルームを見てまわれます。

まずは1階の食堂から。クラシカルな雰囲気にあふれていて、青色と緑色を基調にしたステンドグラスも豪華。ちょっと、いや、だいぶ浮世離れした感があります。

隣の居間へ。デンマーク王室御用達の「ロイヤル・コペンハーゲン」やフランス・リモージュの「ロバート・アヴィランド」をはじめ、展示されている磁器の素晴らしいこと。

西洋白磁の至高と名高いドイツの「マイセン」も多数陳列しています。

食器類はもちろん、1850年頃のアンティーク・ドールズや1860年頃の手彩フルレース絵皿といった芸術的なビンテージも並んでいて、カトラリーやアンティーク好きにはたまらないかと。

 

 

2階に上がってきました。ホール奥右手は明るいサンルームにもなっていて、窓からは神戸のベイエリアも眺められました。

右手の書斎に入ってみると、ツヤのある重厚なデスク。その上には時代を感じさせるデスクライトやタイプライターなんかもありました。

書斎の隣は寝室。左端にあるラッパみたいなのはプレイヤーですね。1905年にドイツで製造されたマカボニー・ホーン付き蓄音機は、この家に住んでいたドイツ人の愛用品だったとか。

棚の上に置かれたステンドグラスのシェイド。細やかな彫刻が施されたランプ。どれも絵本で見た、おとぎ話の世界のようなビジュアルです。

客室はヨーロッパの郊外にある古風なプチホテルみたい。宿泊可能なら、ぜひ泊まってみたいものです。

最後は居間へ。19世紀の神戸に住む外国人たちの優雅な生活に触れることができたような気がします。

 

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